日時:9月3日(土)午後1時30分~4時30分
会場:明治学院大学2号館2201教室
参加者:28名
●ブックトーク「ことば」 廣畑環さん
今月のショートアニマシオンは廣畑さんによるブックトークだった。廣畑さんのブックトークはその絶妙な語りから読みたくなってしまう、まさに読書への誘いだ。今回のテーマは「ことば」。『学校ではおしえてくれない!国語辞典の遊び方』(角川学芸出版)、『春や春』(光文社)、『清唱千首―白雉・朱鳥より安土・桃山にいたる千年の歌から選りすぐった絶唱千首―』 (冨山房百科文庫)どれも興味を引く本だった。
●ワークショップは「今日は君が映画監督」。アニメーターは笠井。これは『子どもの心に本をとどける 30のアニマシオン』の中の25番目のアニマシオンをアレンジしたものだ。市川拓司さんの著『いま、会いにゆきます』とその映画を扱い、この『いま、会いにゆきます』の一部を翻案する体験を行い、文学作品と映画の表現の違いを発見するアニマシオンだった。場面は主人公と恋人が再会する場面。小説では湖畔に花火が揚がる中で二人が再会するが、映画ではあたり一面のひまわり畑が。この場面をグループで考え発表した。
●感想より
◇映像と物語の違いが、ワークショップをする中ではっきりしてきて面白かったです。映像の持つ力については、小説をもとに考え、実際の映像を見せてもらうまで、やはりよくわからなかったので、最後に実際の映画を見た時のおどろきが大きくて良かったです。「翻案」という意味がわかって、翻案をしてみるということもやってみたいです。(S)
◇「小説の映画化」というと小説をそのまま映像化するイメージがありますが、監督の意図によって変化していくということの発見だけでも大きな驚きがあると思います。「花火のシンではない」と明かしてしまった上で場面を考えたら誘導し過ぎになるでしょうか?(S)
●ひとこと
翻案とは原作の趣旨を生かして作りかえること。小説を映画化するにあたっては映画監督がその役を担うことになる。今回は『いま、会いにゆきます』の本の一部を読み、その場面を映像にしてもらった。その中で翻案の面白さを体験し、小説と映画の違いを考えてももらった。全部を読んでいないという問題があるものの、映画の場面を作り出すというのは楽しいものだったと思う。ただ、もっと創造的に作り変えていいんだということを強調した方がよかったのではと反省した。(笠井)
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