日時:4月15日(土)13時30分~16時30分
場所:明治学院大学白金キャンパス2号館2202教室。1.ショート・アニマシオン=「春の絵本で遊ぼう」
ショート・アニマシオンは「春の絵本で遊ぼう」。アニメーターは渡部康夫さんです。テキストは『はるがきた』(ジーン・ジオン文、マーガレット・ブロイ・グレアム絵、こみやゆう訳、主婦の友社2011年)。
まず、絵本を開いて3ページまでを読みます。なかなか春がやってこないと嘆く大人たちに対して、男の子が「できることをやろう」と提案して、町を挙げて春を告げる活動をします。さあ、それは何でしょうか? という問いかけで、グループになって相談します。グループにはクレヨンや色紙、シールなどが用意されて、そこから自由に持ち出して、与えられた〈灰色の町〉を変えていきます。多くのグループは、街路樹や町を花模様に色づけていきました(写真)。マイクで春の鳥の声を流すというものもありました。それを発表しました。最後に、絵本の続きを読んで終わりました。
2.ワークショップ「クイズ国語辞典!」
アニメーターは井上桂子さん。はじめにいろいろな辞書のあることを考える小さなゲームをしました。本番は小学生用の国語辞典をグループに配布して始まりました。
①説明の言葉の方から用語を推理するというゲーム。2~3人のグループで、「食べ物」を4つくらい考えて、国語辞典を引きます。そこに書かれている解説文をそのまま書き写します。
②全体を2つのチームに分けます。並んでいる順番が〈対決〉の相手です。先攻後攻をじゃんけんで決めます。先攻から説明の文章を読み上げます。相手側の〈対決者〉が食べ物の名を当てます。自分で正解したら2点、「タイム」をかけてチームのアドバイスを受けたら1点、間違えたら0点です。合計点の多いチームが勝ちです。
③次に様々なジャンルから言葉を選び、その解説を書き出して推理するゲームを行いました。3年生ぐらいから楽しめるゲームであると紹介されました。
―協議で出された意見―
1.まず、どのような展開であるかをモデルケースでやってみせてイメージをつかませるとよいのではないか。
2.得点やルール(タイムの掛け方、チームと相談するときの約束等)は始めにしっかり説明して、途中では変えない。
3.全体を2つに分けると、1チームの人数が多くなるので、多数のチームで競ったらどうか。出題チームが読み上げたら、回答を紙に書いて「イッセのセ!」で掲げて(あるいは黒板に貼りだして)正解を確認し、得点表に書いていく。全員の参加の意識が高くなるだろう。
4.中間に「作戦タイム」などを設けることで、「協議」することを楽しむことができる。「相談する」プロセスを大事にしたい。
5.国語辞典は同じものでなくてもよいのではないか。各自が持ってきた辞書などにより、説明に違いがあることに気づくことも学習ではないか……等々。
言葉への関心を引き出す大事な提起のアニマシオンであったことが確認された。
―感想―
●自分なりに言葉に説明を加えてみるというのはとても意義深いものだと感じた。辞書の役割を考えさせることは大切だと思った。いろいろな辞書や事典、物語の表現の違いを感じとると、物事の見方が変わってくるように思う。そこに新たなアニマシオンの糸口が見えてくるのではないだろうか。(w)
●辞書に楽しく触れられるワークショップでした。最初にルールを共有して、途中でルールは変えないとした方が、活動がスムーズにできたかと思います。討論にありましたが、「協同する楽しさ」「クイズに答える楽しさ」作戦を立てる楽しさ」等、活動を通じて子ども達にどんな時間を過ごしてほしいかという願いが大切だと思いました。(M)
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