6月10日(土)13:30~16:00
明治学院大白金キャンパス
ショートアニマシオンは田所恭介さん。
「歴史絵本の隠し絵でアニマシオン―実況中継をしよう!」
『絵で見る日本の歴史』(西村繁男作、福音館)より「黒船来航」の場面を使って行われた。1.黒船の部分を隠して、そこに何があって、浜辺の人は大騒ぎしているのだろう?という問い。子どもたちからは「クジラ」という声が多かったということだ。
2.見開きの絵にはたくさんの人々が描かれている。その中の人物に視点を置いて、劇化するように短い脚本を作ってみようと課題が出された。これをチーム(2~3名)で考えて発表した。米俵をいっぱいに荷車に積んで運び出そうとする男たち、家財道具を荷車に積んで逃げる家族、ワイワイ騒ぐ子どもたち、さまざまに発表された。6年生の教室ならつぐにやってみたい提案だった。
ワークショップ「詩への一歩」
アニメーター:小山公一さん、金指孝造さん
1.漢字を元にして作られた詩やことば遊びが紹介された。川崎洋、まど・みちお、阪田寛夫など。
2.部首がサンズイの漢字を設定時間の中で書きだす。
3.サンズイの漢字を並べて、詩を作り、発表する。(作品例)
「谷川の水清く 黒髪に涼風吹き 大河は、
時には激流となってそして大海へ と注ぐ
海は豊かになり 漁師は魚群を追う
人々の暮らしは満ちていく森は海の恋人」
簡単に入れるように見えて、とても多様な作品が発表されて、この手法の可能性が理解された。協議では、まず一人で詩を作り、それからチームで合わせて考えるという段階を踏んだことが、この場合、成功しているのではないかと評価された。
漢字辞典でサンズイの漢字を確認する活動が取り入れられれば、もっと多様な発想を引き出すことができるのではないかという提起もあった。漢字に対する意識を(覚えることばかりという負担感から)豊かにすることができるとの感想もあった。
漢字をテーマにする市では吉野弘の詩にもたくさん取り上げられていることが付け足された。(記録:岩辺)
アニメーターをして
しばらく静まりかえった時間があった。どんなタイミングで声を出したら良いのか躊躇した。参加者のだれもが、ひたすら詩を書いていた。出来上がった作品に皆、目を奪われた。このような時間を過ごしたワークショップであった。(小山)
感想より
〇とても楽しかったです。そして、楽しみながら漢字の勉強もでき、心に訴え、詩をつくる。中学生に、よく「サンズイの漢字」「木ヘンの漢字」集めと問いかけ、グループでの競争をして楽しむことがありました。今日のアニマシオンでワンランク上の楽しみを得て、ぜひやってみたいと思いました。(M)
〇詩のアニマシオンにもいろいろなものがあるが、今回のアプローチの仕方は、はじめは取り組みにくく感じたが、実際やってみると、どんどんイメージがわいてきておもしろくなった。子どもたちも慣れていけば、どんどん良いものが作れるようになると感じた。詩を身近に、おもしろく感じるきっかけになると思う。(T)
〇今回で3回目の受講でしたが、毎回っても内容が充実していて、早速実践に使わせていただいています。最後のディスカッションも、皆様の真摯なお言葉に感心しています。ありがとうございました。(H)