今回の事務局学習会のテキストは『マヤの一生』。長野に生まれ、鹿児島で活躍した椋鳩十の代表作の一つです。一番の議論になったのは「この作品の主人公は?」というテーマです。犬の「マヤ」と語り手である「わたくし」の二手に意見が分かれます。そして、なんとマヤ派とわたくし派の参照しているテキストに大きな違いがあることが判明します。マヤ派(大日本図書刊)にはわたくし派(理論社刊)にはない「まえがき」がついており、作者が「マヤというすばらしい犬の一生を描いた。これはマヤに捧げる物語だ。」と語っているのです。教科書に取り上げられている「大造じいさんとガン」でも指摘されている、作者のつけたまえがきを削ってしまうことの功罪が話題になりました。 「この作品でアニマシオン」では聞き手にこの作品を30秒でPRしよう。というワークショップが提案されました。臨場感を出す、キラーワードを入れるなどの手法を使うことがコツであることを学びました。例会での「おすすめ本紹介」に活用できそうです。(笹島)
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