1月8日、1月例会を開きました。今回は岩辺泰吏さんによるショートアニマシオン「ストーリーテリング」と宮崎大策さんによる「マンガでアニマシオン」のワークショプでした。新しい年にふさわしい、楽しく、充実したアニマシオンでした。
■「ストリートテリング」(岩辺泰吏)
「ストーリーテリング」は月例会では初挑戦という岩辺さん。読んだ本は椋鳩十著『わが心のアルプス』というエッセイです。20分ほどの話として覚えるため、この本の内容を18枚の原稿用紙に書き、何度も読み、さらに原稿を書き直して読みを繰り返す。これをほぼ1ヶ月間、毎日やったということです。岩辺さんの上手な語りに参加者は聞き入り、椋鳩十がアルプスやハイジの話から感じたことがよくわかりました。話を聞く心地よさを感じたアニマシオンでした。
■「マンガでアニマシオン」(宮崎大策)
ワークショップはまずグループで知っているマンガ作家を出し合いました。これがなかなか面白くて世代間で知っているマンガ作家がどう違うかがわかりました。
次は1枚のマンガの絵のセリフを考えるというもの。アニメーターがランダムに配った3種類の漫画の絵の1枚を考え、発表しました。それぞれの想像力が発揮され、面白い取り組みでした。これの続きとして4コママンガのセリフを考えました。
そしてワークショップのメインの4コママンガづくり。まずグループで「最近失敗した話」を出し合いました。その中で一番面白そうな、4コママンガになりそうな話を選び作って行きました。この失敗した話から作るというのがなかなか楽しい取り組みで、4コマにまとめる難しさがあるものの失敗だけにオチをつけやすい面白さがありました。これを各グループが発表。会場が笑いで包まれました。
マンガ作家を語るところから1枚のマンガのセリフ、そして4コママンガ作製と流れの筋がしっかりしているアニマシオンでした。宮崎さんは「日常にあるクスッと そういうことって、あるよね」をマンガにすることで、「日常は少し面白いことに溢れている」ということを言いたかったと。マンガを通して日常生活を見直すことにもなりました。詳細は2月発行の機関紙『ファンタジスタ』に掲載します。(笠井英彦)
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岩辺 (日曜日, 16 1月 2022 17:16)
とても、とても緊張しました。この1か月余り、寝ても覚めても、「わが心のアルプス」でした。さいわいというか、マスク生活なので、散歩の時も、ぶつぶつぶつぶつ繰り返していました(笑) 夜中に目覚めると、自分への「子守唄」として唱えました。妻は何事かと思ったようですが……。とても「表情をつける」段階ではありませんでした。この年齢になると、新しいことへの挑戦は控えた方がいいなと思いました。大好きな椋鳩十さんの、大好きな「わが心のアルプス」だったので、繰り返すことはまったく苦痛ではなかったのです。聞かされた妻の方が苦痛だったでしょう。