『俳句と人間』 長谷川櫂著 岩波書店
2022年1月
岩波新書の一冊。
「俳句は俳句だけではあ終わらない」とある。私は、「サライ」や新聞で長谷川の名前をみながら、その句を拾うより、句を拾って紹介する長谷川に魅力を感じてきた。
今回は、長谷川が自分ががんであることを告白しながら書き綴るものである。これは相当面白い。表現するとはどのようなことなのかを漱石や芭蕉や折口に触れて語るのである。同じ時期に出た「民俗学入門」(菊地暁 岩波新書)もおすすめである。それは「ものが語る」ということの基本を教えてくれるからである。(佐藤広也)
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