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今こそ読もう、この1冊!!76

「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・L. カーソン (著)新潮社 (1996/7/25)

 昔、大好きだった本を久しぶりに読み返した。20年以上前の本だが、今の環境汚染を占っているようにさえ感じる。

  筆者が、夏の数か月を過ごした海岸と森が舞台。彼女の姪の息子ロジャーと探索することで、自然の雄大さと慈しみに気付いていく。詩情豊かな文がより響く。

 ぼくの好きなフレーズ。『「知る」ことは、「感じる」この半分も重要ではない。』

『臭覚というものは、ほかの感覚よりも記憶をよびさます力がすぐれていますから、この力をつかわないでいるのは、たいへんもったいないことだ』

『地球の美しさと神秘を感じ取れる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれたりすることはけっしてないでしょう。』。コロナ禍だからこそ余計刺さった言葉でした。本文中に挿入されているメーン州の海辺、森、植物などをとらえた写真がまた素晴らしい。『沈黙の春』を読みたくなった。(藤條)