出合いに感謝
『まどさんの詩で時間割』、「~詩で」の「で」は岩辺先生の「で」なんだよね。
「~詩の」と無難に着地させないんだね。
表紙がいい。口をいっぱい開けて、音読してる・歌ってる・笑ってる子のイラストがいい。見返し紙にも色んな子、吹き出しつけて色んな笑い声と色んな詩を書くアニマシオンができそう。
あっという間に1回読んで1回分の面白さ、2回読んで2回分の温かさ、3回読んで3回分の正直さ、桃太郎だと「一かいたべると 一ぱいだけ」だが、こちらは「~だけ」じゃない。ビーズから宇宙の真実までむくむくと楽しさ・不思議さがいっぱいにふくらむ。おまけに元気も湧いてくる。
岩辺先生が選りすぐったまどさんの52篇の詩と、岩辺先生が抜き出したまどさんの紹介、岩辺先生がその詩を授業した際の子どもたちとのやりとりでこの本はできている。一つも無駄がない。究極の時間割。 実は私はまどさんの詩の授業の最後に、まどさんを紹介するために手描きの「まど・みちお紙芝居」を作ったことがある。この本に凝縮された詩・まどさん・授業のエピソードは珠玉のものばかり。まどさんと呼ばれる詩人の愛すべき詩の数々とそれを愛する子どもたちに伝えたくて奮闘している岩辺先生、今までもどちらも大好きだったけどもっともっと好きになったよ。
(佐々木あさ子)
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