11月特別例会「青森アズマシオンクラブ」をお迎えして

 115日文京区民センターで特別例会を開きました。今回は青森アニマシオンクラブから3名をお招きしワークショップと活動報告をしてもらいました。

 今年は日本に読書のアニマシオンが紹介され、私たち読書のアニマシオン研究会ができて25周年となります。そこでワークショップに先立って岩辺泰吏前代表から現代表の笠井へ読書のアニマシオン研究会の「三種の神器」(探偵フィギア、フランスバケーション法を祝う帽子、日本で初めて作られた読書のアニマシオンビデオ)の贈呈式がありました。また25周年記念誌『ぼくらはアニマシオン探偵団ー25周年記念誌ー』の紹介がありました。

 ワークショップは青森アニマシオンクラブ (通称アズマシオンクラブ)から代表の佐々木あさ子さん、事務局の若松由花さん、仙庭嘉代子さんが2つのアニマシオンをしました。

 

■『細菌ホテル』でアニマシオン

 

 科学絵本『細菌ホテル』(金の星社)のアニマシオンでした。クイズを取り入れての読み聞かせなのですが、さまざまな工夫がなされています。佐々木さんは白衣姿で「はかせ」の役。仙庭さんはペープサートで参加者の声を指示する役。若松さんが細菌を詳しく説明する役です。博士からクイズが出され、3人グループでワークシートに答えて行きます。「〜菌のつく言葉を集めよう!」「ウィルスと細菌はどっちが大きい」「地球上の全ての細菌と地球上の全ての動物・植物ではどっちが重い?」などのクイズです。この解説を若松さんがしたのですが、この説明の仕方がとても上手でわかりやすいのです。聞けば何度も『細菌ホテル』を読んで覚えたと言います。すごい準備、努力です。この説明の途中に仙庭さんの指示で「きゃー」とか「ふうーん」などの参加者の歓声があがります。会場が一体となる楽しいものでした。読み聞かせというより、みんなで劇をつくっているような感じです。そして終わる頃には参加者は『細菌ホテル』が読みたくなっているのです。まさに科学的絵本へ誘うアニマシオンです。

■宮沢賢治『注文の多い料理店』でショートアニマシオン

 次は佐々木さんによる『注文の多い料理店』のショートアニマシオンでした。まず、参加者に「宮沢賢治で知っていることは?」と問い、参加者全員が答えていきました。

 そして、絵本の7枚の扉の絵が示され、「これを物語の順番に並べよう」と指示が。グループで話し合って並べていくのですが、これが難しい。そこで佐々木さんからそれぞれの扉の絵の章の一文がヒントで示されました。するとわりとわかっていくのです。

 このショートアニマシオンは学校の授業では、読解の後、まとめでやると面白いのではないかと思いました。

 

 2つのアニマシオンが終わった後、青森アニマシオンクラブの活動報告がありました。2008年に発足してから毎月例会を持ちなんと141回開催し、会報も144号まで発行したことなど。その後、参加者と話し合い交流しました。とても充実した2時間半でした。(笠井英彦)