『めをさませ』 五味太郎
2022年7月初版 2022年8月2刷 絵本館
三日月の先っぽにとまっている小さな生き物。目をつぶっています。「うっとりねてたら…」縦長の画面です。ページを繰ると、あらら、まっさかさまに落ちました。
もう、この時点で思わず笑ってしまいます。そして、生きものは、どんどん落ちていきます。「おーい めをさませ」。まわりのものがつぎつぎに声をかけますが。さあ、どうなるのでしょう。作者の五味さんは、できあがった本を繰り返し読んでいるうちに、もしかしたらこの生きものはみんなをハラハラさせるために、わざと墜落遊びをしているんじゃないかと思えてきたそうです。ページをめくるワクワク感を何度も味わいたくなる、愉快で、心安らぐ本です。(大谷清美)
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