『スープとあめだま』
作・プレイディみかこ、絵・中田いくみ
岩崎書店2022.2
雪の日、お姉ちゃんがホームレス支援のボランティアに行くというので、ぼくもついていった。街角に丸くなって座っているおじさんに紅茶をすすめ、シェルター(教会)へ案内する。そこで、スープを配る手伝いをする。すると、おじいさんから、「ありがとう」と、あめだまをもらった。
「これは、きっといのちをつなぐあめだまだよね」と、話しながら帰る二人。オレンジを基調とした、暖かなタッチの絵がとてもいい。ボランティアという活動になじめない「ぼく」と、実際に雪の日のホームレス支援という体験で接する事実との接点で揺れ動く気持ちも、丁寧に描かれている。(岩辺)
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