『ニッキーとヴィエラ』
ピーター・シス著 福本友美子訳
BL出版 2200円(税別)
第二次世界大戦下のヨーロッパ。イギリス人の株仲買人ニコラス・ウィントンはナチス
のユダヤ人迫害から子ども達を守るため、入国許可書を政府に申請したり、時には偽造を
したりして、なんとか子ども達を守ろうと奔走します。結果的に、六六九人もの子ども達
を救うこととなりますが、そのうちの一人がプラハに住む、ユダヤ人の少女ヴィエラでし
た。
多くの子ども達を救ったことを、ニッキーは50年間、誰にも話しませんでした。「私
は英雄ではありません。本当の英雄たちのように、きけんに立ちむかったわけではなく、やるべきことがあったからやっただけです。」にこの本の魅力は詰まっています。重いテーマですが、目を背けてはならないテーマでもあります。高学年以上からの読み聞かせにお勧めです。(宮崎)
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