『生き物たちが先生だ』
針山孝彦著 くもん出版
静岡県浜松市には「やらまいか精神」というものがあります。「やってやろうじゃないか」という
意味で、新しいことに挑戦するチャレンジ精神のことです。
著者の針山さんは浜松医科大学の先生。本書はやらまいか精神そのものです。針山さんは見えないものを見てみたいというという好奇心から、仲間の協力を得て常識を変えた大発明をします。電子顕微鏡で生き物を生きた状態で観察できるナノスーツ法です。針山さんはこのナノスーツ法を使い、今までわからなかったセンダグサの実、タマムシの羽の色のしくみ、ヤモリの指先の構造などを明らかにしていきます。それだけではありません。針山さんはこの生き物のしくみから学んで多くの協力者と共に工業製品を作っていくのです。それは地球環境を守ることになるのだと言います。
本書から仲間とともに夢中になって研究することの楽しさ、素晴らしさがわかります。(笠井)
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