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今こそ読もう、この一冊!!157

『図書館がくれた宝物』

ケイト・アルパス作 櫛田理絵訳 徳間書店 

 第二次世界大戦下のイギリス。幼い頃両親を亡くしている十二歳のウィリアム、十一歳のエドマンド、九歳のアンナ兄妹。祖母が亡くなり、弁護士の提案で親になってくれる人に出会えることを夢見つつ学童疎開します。どうにか三人一緒に受け入れてもらえますが、いじめや差別など様々な困難が続きます。長男が語る亡き両親の話や兄妹の互いを思い合う気持ちが支えになりますが、二軒目の家も出ていくことになり・・。

本好きな三人の「居場所」となった村の図書館が宝物をもたらす心温まる物語です。作中に登場する多くの本にも興味がわくことでしょう。

 

今も世界では紛争に巻き込まれ日常を奪われる子どもたちが次々に生まれています。ぜひ手渡したい一冊です。(H)