森のなかでみつけたものは?
『森のなかでみつけたよ』
ヴォルフラム・へーネル文
アレックス・デ・ヴォルフ絵
酒寄進一訳、ほるぷ出版97.12
アンデルスは「からだが小さくて、やせっぽちで、かおはにきびだらけ」。友だちは、サッカーにも入れてくれない。そんな冬の雨の日、一人で森へ出かける。「春をさがしに」。
森のなかには川があって、ぼろい橋がかかっている。向こうには「かわり者で、あたまがおかしい」ヤスパーといううわさの男が住んでいる。「魔女がばけたネコをかっているとか」……。
でも、アンデルスはへいき。「川むこうに春がきているかどうかたしかめるんだ」と、渡っていく。雨は雪になる。立ち尽くしたアンデルスは上着のポケットからチョコレートを取り出すと、そこにウサギがやってくる。半分ずつにして食べると、うさぎは去って、アンデルスは雪に埋まる。それを助け出したの……。そして、アンデルスが確かめた真実とは……。「森のなかで、アンデルスが見つけたものとは何だろう?」と話しあってみるのもおもしろい。いじめっ子との和解まで進む物語。懐かしさのある絵がいい。
(岩辺泰吏)
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