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例会「音と耳の不思議」「じゃんけんでアニマシオン」

2月8日、読書のアニマシオン研究会2月例会を開きました。ショートアニマシオンはアニメーター初デビューの大石視朗さん、アニマシオンは小山公一さんでした。

■ブックトーク「音と耳の不思議」〈クイズ〉

 神奈川県の小学校で長年聴覚にハンディキャップをもっている子どもの指導にあたり、現在も聴覚について子どもや大人の相談にのっている大石さん。その大石さんによる耳や音に関するブックトークとクイズでした。紹介した本は5冊。『聞いて 聞いて!音と耳のはなし』(福音館書店)『耳と補聴器のひみつ』(学研プラス)『図解雑学 音のしくみ』(ナツメ社)『驚異の小器官 耳の科学 聞こえる仕組みから、めまい、耳掃除まで』(講談社ブルーバックス)『みみをすます』(響文社)。本を紹介する中で、その本に合ったクイズを出していきました。例えば、「耳が左右に分かれてあることの役割は、次のうちどれでしょうか?」「水兵の服であるセーラー服の襟は、何のためにあるのでしょうか?音という漢字を使って説明してください」などです。ブックトーク最後の締めくくりは谷川俊太郎さんの詩集『みみをすます』です。谷川さんの朗読を聴いて終わりました。聴覚、耳のことがとてもよくわかり、紹介された本を読みたくなるブックトークでした。

■「じゃんけんでアニマシオン」

 ひとつのテーマが決まると、それに関する多くの書籍にあたる研究熱心な小山さん。その小山さんが今回挑戦したのはじゃんけんです。小山さんがこのワークショップを考えたのは、絵本『どーん、じゃんけんぽん!』を読んで子どもの頃が懐かしくなり、これがきっかけでじゃんけんに関する本を何冊も読む中でワークショップとして仕上げたということです。3人~4人グループでワークショップが進められました。まずやったのは「じゃんけんをするときにどのようなかけ声で、どのように遊びましたか?」グループで出し合っていくといろいろありました。「後だしじゃんけん」「足じゃんけん」「体じゃんけん」などなど。子どもの頃が懐かしくもなりました。次にやったが「どっちひくの」のじゃんけんはどのような遊びなのかをグループで相談し発表するというもの。二人が前で実演しました。両手を前でクロスさせ、それぞれ違う「グー、チョキ、パー」を出す。そしてかけ声に合わせてどちらかを引いて残った「グー、チョキ、パー」で勝負が決まります。やってみるとその面白さがわかります。次が小山さんオリジナルのじゃんけんゲーム「敗北感を感じないじゃんけん大会」。自分の好きな言葉を書いた3枚のカードを持って、会場にいる参加者とじゃんけんをします。じゃんけんに負けると自分のカードを渡します。そして自分のカードが早く無くなった人が前に出るというゲームです。

 そして次に、世界のじゃんけんの一例としてインドネシアのじゃんけんが紹介されました。「インドネシアでは、ゾウ、人間、アリが登場します。どのようなじゃんけんをするのか考えてみよう」というものです。この「ゾウ」、「人間」、「アリ」を「グー、チョキ、パー」のように片手でどう表現するかをグループで考えました。いろんな動作が発案され面白く取り組めました。最後に小山さんからこのアニマシオンをつくるにあたり参考になったじゃんけんに関する7冊の絵本、書籍が紹介されました。じゃんけんという子どもたちの生活の中ではよくある遊びについてここまで調べワークショップにした小山さんの専心さに感心した楽しいアニマシオンでした。詳細は機関紙「ファンタジスタ」に掲載します。(記録:笠井)