
『デジタル脳クライシス AI時代をどう生きるか』
酒井邦芳/著 朝日新書
2024年10月 990円(税込)
今、GIGAスクール構想のもと全国の小中学生にタブレットが配られ、デジタル化教育が進められています。学校によっては紙のドリルや紙のノートを廃止し、すべてタブレットで記入させている小学校もあります。それでいいのでしょうか。教師や保護者から不安や疑問が沸き上がっています。本書の著者は東京大学の脳言語学者。本書は自らの研究からその流れに警告を発しています。「ペンはキーボードよりも強し」「手書きの方が記憶定着に有利」「教育における紙の優位性」などについて、脳の仕組みや自らの実証実験から論じています。脳言語学についての幅広い知識も得られます。デジタル化教育を進めている学校の教師や保護者にぜひ読んでほしい一冊です。(笠井英彦)
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