
『リスたちの行進』
堀直子作、平澤朋子・絵、
新日本出版社24.9 1500円+
特定外来生物と本来の固有種生物との共存はありうるのだろうか。4年生の教室。ゆもり(沢田由森)は、同級生の山野琴音がタイワンリスの赤ん坊を育てているのを知る。それは農作物を荒らしたり、固有種のリスを襲ったりするという。捕獲許可証が必要だし、市役所では他に協力するよう呼びかけている。
しかし、タイワンリスも人間が持ち込んだものだ。それが逃げ出したり、飼い主が放棄したりして増えたものだ。固有種と共存させる方法はないものだろうか……。むずかしい問題だというだけでは解決できない。そこで、4年生たちは知恵をしぼる。
解説本ではなく、子どもたちを主人公にして行動させ、突きあたった問題を議論させて物語は進む。等身大の主人公たちの行動に惹きつけられながらまさに環境問題を共有していく展開がいい。「リスたちの行進」というタイトルは最後に明らかになるが、そこはぜひ読んでいただきたい。(岩辺泰吏)
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